柏倉家住宅(中山町)概要: 柏倉家住宅は山形県東村山郡中山町大字岡に屋敷を構えている古民家です。柏倉家住宅は江戸時代に大庄屋を勤めた柏倉九左エ門の宅邸です。柏倉家の祖先は柏倉の武士でしたが元和8年(1622)、最上家が改易になると承応年間(1652〜1654年)に当地に移り土着してたそうです。
その後、山形藩を治めた堀田氏は柏倉家を大庄屋に取立て、周辺地域に影響力を持つようになり、江戸時代中期以降は紅花や青苧などで財をなし多くの田畑を手に入れ6700石を領したとも云われます。
敷地面積は約4000坪、建坪360坪の大豪邸で、主屋は木造平屋建て、寄棟、茅葺、平入、内部には21帖の広さを持つ「仏蔵」が取り込まれている特殊な構造をし、「仏蔵」は寺院の本堂のように内陣、外陣があり鎌倉時代の名工により彫刻された阿弥陀如来像が本尊として祀られています。
敷地内には長屋門や主屋、家蔵、佛間(蔵造り)、上湯殿、前蔵、北蔵(米蔵)、大工小屋、外便所、下便所(肥料小屋)、炭・薪小屋、裏門(見張り小屋)、籾堂などがあり庭園は小掘遠州流の流れを汲む名園で豪農建築の骨頂を見る事が出来ます。
柏倉家住宅は江戸時代の豪農建築の遺構として貴重な事から昭和55年(1980)に山形県指定有形文化財に指定されています(令和元年:2019年に流派的又は地方的特色において顕著なものとの基準を満たしている事から国指定重要文化財に指定されています)。
さらに、敷地の外には鎮守社である三嶋神社が鎮座し平成10年(1998)に中山町指定文化財に指定されています。
長屋門を簡単に説明した動画
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