西村写真館(山形市)概要: 西村写真館は大正10年(1921)に建てられた近代建築です。木造2階建て、切妻、鉄板葺きの建物で、外壁は下見板張り、ペンキ仕上げとなっています。玄関廻りの意匠が特に凝っていて、ポーチ廻りにはバージボードと呼ばれる軒先にある飾り付き破風や、その2階部分が他の外壁面より張り出し、外壁の仕上げも本壁造りで白漆喰で調子を変えるなど正面性を強調する工夫が見られます。又、この部分だけ、屋根の妻面を正面にして軒先をアーチ風に曲線で設え、合わせるように2連の通風口の上部も曲線にしています。屋根上部には棟飾りを取り付け縦長の開口部、開口部上部のペディメント風の小庇など当事の洋風建築の特徴を取り入れています。窓のデザインも時代背景に即しているようで桟の割り付けなど独特の感じがします。
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