九野本観音(観音寺)概要: 九野本観音の創建は寛文8年(1668)、当地の実力者だった梅津萬右衛門により開かれたのが始まりとされます。現在の観音堂は天保9年(1838)の火災で焼失後の嘉永7年(1854)に再建されたもので宝形造、鉄板葺、桁行3間、梁間2間、正面1間向拝付、外壁は真壁造、素木板張、花頭窓付、向拝木鼻には獅子と象の彫刻が施されています。
本尊の十一面観世音菩薩像は像高35cm、伝教大師最澄が自ら彫刻したものと伝えられています。境内には天保14年(1838)の50年回忌に建立された芭蕉句碑があり元禄4年(1691)に詠まれた「手を拍ては こたまに明くる 夏の月」の句が刻まれています。
置賜三十三観音霊場第5番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:くのもとを すくふちかひの ふかければ たのみをかけて あんらくのよに)。宗派:曹洞宗。別当寺院は観音寺ですが現在は無住となり長泉寺が管理しています。
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