若宮寺(朝日町)概要: 八沼山若宮寺は山形県西村山郡朝日町大字三中に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。若宮寺の創建は正平年間(1346〜1370年)、当時の領主である五百川氏が弘法大師の教えを篤く信仰し、西船渡に大日如来像を本尊として勧請し一宇を設けたのが始まりと伝えられています。
その後は八ツ沼城主で周辺を支配した原甲斐守の菩提寺として庇護されましたが慶長5年(1600)の関が原の戦いの際に上杉家の侵攻の兵火により焼失し一時衰微しました。慶長17年(1612)、山形城の城主最上義光4男山野辺義忠が尊孝法印を召還し現在に境内を移して再興しています。
若宮寺境内にある鐘楼は20世盛括法印が再建したもので、入母屋、銅板葺、総ケヤキ造り、棟梁として左沢菅野辰吉が天保14年(1843)から嘉永3年(1850)までの7年間という歳月をかけて作り上げました。特に江戸時代後期の細かな彫刻や建物の工法など見られ、朝日町における当時の建築様式を伝えるものとして昭和45年(1970)に朝日町指定有形文化財に指定されています。
又、若宮寺の延命地蔵は山形百八地蔵尊霊場の第44番となっています。山号:八沼山。宗派:真言宗豊山派。本尊:大日如来、不動明王。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-朝日町教育委員会
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