芦沢観音(雲洞庵)概要: 芦沢観音は山形県長井市芦沢に境内を構えています。芦沢観音の創建は不詳ですが室町時代に当地の旧家である志釜家に祭られていたものを現在地に移したと伝えられています。
志釜家は掃部と呼ばれる律令制で、宮中の掃除や、儀場の設営など司る役人を担った家柄だったされ、現在に至るまで芦沢観音との関係が続いています(御朱印は観音堂に隣接する志釜家で戴けます)。
現在の観音堂は享保8年(1723)に再建されたもので入母屋、鉄板葺、平入、正面3間軒唐破風向拝付、桁行3間、梁間2間、外壁は真壁造、弁柄色仕上げ、花頭窓付、向拝木鼻には象と獅子、欄間中央には龍の彫刻が施され、極彩色で彩られています。内部に安置されている本尊の十一面観世音菩薩は秘仏とされ通常は前仏の十一面観世音菩薩が祀られています。
境内にある「芦沢観音のスギ」は樹高約43m、幹周5.3m、長井市でも有数の巨木として貴重な事から昭和47年(1977)に長井市指定天然記念物に指定されています。周囲には数多くの石碑が建立され古寺の雰囲気が感じられます。
置賜三十三観音霊場第17番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:ちかひあれ さかゆるよよの ためしには なにわのことも よしやあしざわ)。宗派:曹洞宗。別当寺院:龍賓山雲洞庵。
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