旧鶴岡警察署大山分署(安良町公民館)概要: 旧鶴岡警察署大山分署は明治18年(1885)に建てられた擬洋風建築です。木造2階建て、寄棟、瓦葺き、建築面積88uの建物で正面の玄関2階部分にはバルコニーが設えられ、その上部の屋根は入母屋の千鳥破風(和風ですが、ギリシャ神殿でいうペディメントを表現したかったと思われます)で、外壁は下見板張り、ペンキ仕上げで柱部分は彫刻や色彩を変えるなど変化をつけ建物をより立体化させるような工夫も見られます。
開口部は縦長の上げ下げ窓を採用し、バルコニー出入り口上部にはファンライトと呼ばれる半円形の欄間など洋風建築の要素を取り入れています。
旧鶴岡警察署大山分署は明治時代の初期に造られた和風と洋風が混在している擬洋風建築の典型として大変貴重な存在で「再現することが容易でないもの」との登録基準を満たしている事から平成10年(1998)9月25日に国登録有形文化財に登録されています。
棟梁は、同市内にある旧鶴岡警察署庁舎を手掛けた高橋兼吉の親戚筋にあたり副棟梁を勤めたこともある高橋権吉で兼吉の作品と類似点が非常に多く、見比べても面白いかもしれません。昭和50年(1975)に鶴岡市から大山地区安良町に譲渡され、現在は「安良町公民館」として利用されています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-安良町町内会
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