旧高畠駅舎概要: 旧高畠駅舎は昭和9年(1943)に建てられた近代建築です。石造(地元で産出される高畠石を使用)2階建て、陸屋根の建物で、柱型が外壁より外側に張り出すなど立体的に成るように工夫されています。
主入口の上部にはファンライトと呼ばれる半円形の欄間が設え、2階窓上部のマグサも中央のみゆるい曲線を採用するなど洋風の要素を取り入れています。屋根パラペットの意匠も凝ったものでより印象的な建物となっています。
昭和49年(1974)に高畠電鉄が廃線となった為、現在地へ移築され現在は「まほろば緑道高畠広場」として利用されています。高畠電鉄は高畠駅を経由し二井宿駅までを結んでいた、山形交通の鉄道路線で大正10年(1921)に創立すると大正11年(1922)に糠ノ目、高畠間が開業、大正13年(1924)に二井宿まで延長され昭和4年(1924)には全線電化となりました。
しかし、戦後に入ると車の利用の増大や過疎化などから急速の利用者が減った事から昭和43年(1968)に高畠、二井宿間が廃止となり昭和49年(1974)に完全に廃止となっています。
旧高畠駅舎は旧高畠電鉄の唯一の駅舎の遺構として貴重な存在で、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしていることから、平成28年(2016)に国登録有形文化財に登録されています。
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