九里学園高校(旧米沢女子高等学校)概要: この建物は旧米沢女子高等学校として昭和10年(1935)に建てられた洋風建築です。玄関正面が角地に配している為、当時の学校建築と比べても特徴ある景観になっています。
木造2階建て(総2階建)、寄棟(背面は腰折れ屋根)、桟瓦葺き、外壁はハーフティンバー(洋風真壁造り)、下見板張りペンキ仕上げ、建築面積1713u、玄関部分を大きく面を取り全体的にはL字型の平面構成をしています。
1階玄関ポーチの庇は前面に大きく張り出していますが、太い柱ではなく、細い柱を4本に分散させる事で重厚性を緩和させ、丸窓や2階の飾り柱に丸柱を用いるなど旧女子高ならではの優しい意匠に心掛けていたと思われます。
ポーチ上部の屋根は切妻でギリシャ神殿で用いられるペディメント風の意匠で、それを支える柱も円柱に柱飾りを供える神殿風の意匠となっています。
旧米沢女子高等学校校舎は昭和初期に建てられた学校建築の遺構として貴重な存在で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準を満たしている事から平成9年(1997)に国登録有形文化財に登録されています。
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