加茂港(鶴岡市)概要: 加茂港の歴史は古く鎌倉時代後期、延慶3年(1310)に藤原長清によって編纂された夫木和歌抄にその名を見る事が出来ます。夫木和歌抄に載っている「君見ねば かほのみなとに うちはへて 恋しき波の たたぬ日ぞなし」の「かほのみなと」が加茂港と考えられ当時から広く知られている存在だったと思われます。江戸時代に入ると庄内藩の藩都である鶴岡城の外港として発展し北前船の寄港地としても重要視されました。又、飛島との連絡地でもありここから役人が派遣され沿岸警備などの軍事的も重要拠点の1つにもなりました。明治時代に入ると蒸気船が寄航し、鶴岡との隧道が開削されると飛躍的に発達し多くの物資が運び込まれましたが、大正13年(1924)に羽越本線が全線開通すると次第に衰退していきます。加茂港を囲む小高い山には数多くの神社仏閣が点在し、街の中には港町らしい見通しが悪い細かな路地が見られ当時の雰囲気を残しています。
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