塩俵(鶴岡市)概要: 塩俵は柱状節理の玄武岩です。海風や高波によって浸食され岩肌が俵が何層も重なっているように見えます。神聖視されているようで岩を囲むように注連縄が張られています。記録上、松尾芭蕉が塩俵を見たという事は記載されていませんが、元禄2年(1689)6月26日に温海宿に宿泊している為、この岩の脇にある羽州浜街道を利用したのは確実で、随伴者だった曽良が記した日記には「潟苔沢ノ辺ニ鬼かけ橋・立岩、色々ノ岩組景地有」との記載がある事から、「色々ノ岩組景地」に塩俵が含まれていた事が推察され、塩俵の近くには芭蕉句碑が建立されています。句碑にある「あつみ山や 吹浦かけて 夕涼み」は6月19日に酒田で小船を浮かべて夕涼みの際に詠われたもので「あつみ山」は旧温海町(鶴岡市)の温海岳(標高736m)の事で山形県の日本海に広がる雄大な砂浜の風景が思い起こされます。
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