両所神社(鶴岡市藤島町)概要: 両所神社は山形県鶴岡市添川楯ノ沢に鎮座している神社です。両所神社の創建は鎌倉時代の宝治年間(1247〜1249年)に出羽国探題としてこの地に赴任してきた梅津中将が居館である添川館の鎮守社として大物忌大神と月山大神の二柱を勧請合祀して社殿を建立したのが始まりとされます。
梅津氏が支配していた時代は常に庇護されていましたが、大永7年(1527)に藤島城主であった土佐林氏の攻撃を受け、社殿は焼失しました。
その後、天正年間(1573〜1593年)に奥州仕置きにより庄内一帯は上杉氏支配となり、そこで行われた検地を巡り、地侍が扇動し大規模な一揆が発生し多くの人達が粛清されます。梅津氏もこの地を追われ、庇護を失った両所神社も一時荒廃し、神事なども中絶することになります。
近世に入った寛永5年(1628)に豊受比売神と月読尊の二神を祭神として再建され添川郷の産土神として周囲から崇敬を受け現在に至っています。
毎年8月18日の両所神社例祭で奉納される御獅子舞は、鳥の羽毛、山鳥の尾、馬の鬣まどを頭に付け、5匹の獅子が腰に付けた鼓を打ち鳴らしながら舞う独特なもので、古式を伝える貴重な神事として貴重な事から昭和47年(1972)に鶴岡市(旧藤島町)指定無形民俗文化財に指定されています。
境内周辺は神域の為、樹木の伐採が行われなっかた為、鬱蒼とした巨木が多く「両所神社社叢」として昭和60年(1985)に鶴岡市(旧藤島町)指定天然記念物に指定されています。祭神:豊受姫命、月讀命。
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