曲川の大杉(トトロの木/小杉の大杉)概要: 曲川の大杉は推定樹齢1000年、 樹高20メートル、根周り6.3メートル、枝張り17メートルの巨木です。「ウラスギ」に属し神代杉とも呼ばれる天然杉で傍らには祠(山神)があることから周辺からは信仰の対象となっていることがわかります。回りが田園に囲まれている事が幸いしてか、三又に分かれた枝には多くの葉を付け、単独でも鬱蒼とした森を彷彿させてくれます。寸胴の見た目と頂上部が2本あり耳のようにも見え、その姿からアニメ映画「となりのトトロ」に出てくるトトロに似ている事から「トトロ杉」や「トトロの木」などとも呼ばれ道路の誘導看板にもそのような表示になっています。古くから当地方では有名な大木として知られ、江戸時代には新庄藩の藩主戸沢氏が、冬場に案内人の村人と数人の家臣を従えて狩に出かけ、あいにくの吹雪の為にこの大木の下で風が止むのを待ちました。風が止むと、改めて姿形の良い大杉に心を打たれた戸沢の殿様は村人にこの杉を所望したいと願いましたが、村人は昔、この大杉は2本あり、最上の殿様がその内の1本を無理やり伐採し山形に持ち帰ったところ、翌年からこの村には良くない事が続き貧乏になりました。どうか、この杉を切らないで欲しいと切願しました。戸沢の殿様は、最上の殿様がしたように村人を困らせる事はしないと約束しこの地を去り、その帰り際にもう一度大杉を見ようと振り返ると普通の杉に見えたと伝えられています。曲川の大杉は鮭川村を代表する巨木で貴重な事から鮭川村天然記念物に指定されています。
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