白髭神社(鮭川村)概要: 白髭神社の創建年などは分かりませんでしたが、神社の下手にある小さい沼が古来からの自然崇拝の対象になっていたと思われます。現在でもその沼は白髭と呼ばれ、神社の奥の院となっています。伝承では、この沼に竜が住んでいると言われ、御神酒を捧げると願いが叶うと伝えられています。又、古来からの雨乞いの儀式が行われ、江戸時代の古記録にも掲載されるなど当時からの民俗信仰が続いているようです。
白髭沼の伝説: 鮭川村に伝わる伝承によると白髭沼には竜神が棲み、酒を捧げると雨が降ると言い伝えられてきました。その話を聞いた、新庄藩2代藩主戸沢正誠(法名:香雲寺荘海慧巌・通称:香雲寺様)が是非、その竜神を見てみたいと申し、周囲の家臣や村人が止める中、大勢の人夫を集め沼の水をかき出しました。その行為は7日7晩続き、ようやく、沼の底が見え始めると、急に空が暗くなり雷鳴が轟くと今ままで見た事も無い程の大雨が降り一瞬で沼の水が元に戻りました。さらに、天から沼に向かい紫雲が降り始めると、それを見ていた見物人や立会人は竜神の祟りと恐れ戦きました。正誠も身に危険を感じ、全員にこの場から離れるように指示しましたが、怒った竜神は正誠に向かって襲ってきた為、自ら愛馬に跨り新庄城に戻ろうとしました。しかし、猿鼻峠で竜神に追いつかれ、何とか宝刀の霊力により振り払う事が出来ましたが、愛馬は無残に食いちぎられ命を落としたと伝えられています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-鮭川村教育委員会
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