霊祭殿(出羽三山神社)概要: 案内板によると「 出羽三山の山々は先祖の御霊の鎮まり給うお山で、古来ここ羽黒山では三神合祭殿をお参りの後に、先祖の御霊のご供養をする習わしがあります。そのご供養をするところがここ例祭殿であります。 」とあります。
出羽三山の信仰の源流には祖霊信仰が根付いたものとされ、里人が死すと魂は出羽三山の山頂に集まり、家中のものはその魂の鎮魂を求めて何度も登拝を繰り返したと伝えられ、霊祭殿はその中心的な施設して機能しました。
子孫の供養を受けた霊魂は時を経て浄化し、やがて祖霊に昇華すると和魂として子孫に平和と豊穣をもたらすと信仰されています。
霊祭殿の建物は昭和58年(1983)に建てられたもので、木造平屋建、入母屋、妻入、銅板葺、桁行5間、正面3間軒唐破風向拝付、三神合祭殿に次ぐ規模を誇り大天井には熊澤観明画伯染筆の「天女と神龍」が描かれています。
比較的新しい神社建築に見えますが社殿前に常香炉が設置されたり、先祖供養するという点で仏教的な要素が強く神仏混合の名残が感じられます。
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