旧宮野浦灯台(六角灯台)概要: 六角灯台は山形県酒田市船場町1丁目に位置しています。六角灯台は明治28年(1895)に最上川河口にある宮野浦に建てられました。平面的に六角形をなした木造洋式灯台で、高さ12.83m、周囲18.45mあり棟梁は佐藤泰太郎(1861〜1931年)といわれています。佐藤泰太郎は酒田出身の名工で多くの建物を手掛け、現在でも旧宮野浦灯台(六角灯台)をはじめ「相馬屋(現在の相馬樓:国登録有形文化財)」や「山王くらぶ(明治の元料亭:国登録有形文化財)」などが残されています。
六角灯台の外壁は下見板張り、ペンキ仕上げ、入口屋根は妻面を正面とし棟飾りを付けるなど洋風の要素を取り入れ、上部の展望部分にはドーム状のランプ塔があり、木製の手摺が廻り特徴ある意匠になっています。当初は石油ランプでしたが、大正8年(1919)にアセチレン明暗紅光に大正14年(1925)に電化と変遷しさらに、北岸の大浜に移され、昭和33年(1958)に新たに灯台が造られた為、宮野浦灯台(六角灯台)は日和山公園内に移築保存されました。明治時代の木造灯台としては日本最古級であるなど貴重な事から昭和63年(1988)に山形県指定有形文化財に指定されています。
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