熊野神社(山形城鬼門鎮守社)概要: 熊野神社は山形県山形市六日町に鎮座している神社です。熊野神社の創建は延文3年(1358)、初代、山形城の城主斯波兼頼(最上家の祖)が行蔵院阿闍梨を紀州熊野に遣わし紀州熊野大権現の分霊を城内に勧請したのが始まりとされます。
以来、山形城の鎮守社として歴代最上家が社領150石を安堵するなど庇護し、祭祀は別当となった行蔵院が司りました。特に山形藩3代藩主最上義俊(最上家13代宗家)が篤く帰依、元和7年(1621)には山形城の鬼門(北東方向)に当たる現在地に遷座し社殿を造営し境内地2300坪を寄進しています。
元和8年(1622)、義俊は御家騒動で山形藩57万石から近江大森藩1万石へと移封となり、その後は幕府から庇護され慶安元年(1648)には3代将軍徳川家光が社領150石の朱印状を発布し歴代将軍もこれを追認しました。
古くから神仏習合し熊野権現と称していましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、明治4年(1871)に現在の社号である熊野神社に改称、明治12年(1879)に村社に列し、昭和13年(1938)に神饌幣帛料供進指定神社に指定され同年県社に列しました。
熊野神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、桁行5間、梁間3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り板張り。本殿は一間社流造、銅板葺。境内の御神木と思われるケヤキが目を引く存在で、樹高24m、幹周5.7m、信仰の対象になっているようで、根元には小祠が建立されています。祭神:須佐之男命、速玉男命。
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒)-熊野神社
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