斎館(出羽三山神社)概要: 出羽三山神社斎館は往時、正穏院、智憲院と共に三先達寺院の1つとして数えられた華蔵院(羽黒山執行別当に次ぐ宿老の寺)の建物で、三之坂の最高所の参道沿いに位置しています。明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れた廃仏毀釈運動で修験僧達の住居とも言える坊は30余全て廃止となり、仁王門(現在の随神門)から月山にかけて113棟あった寺院堂塔のうち85棟が取り壊され多くの仏像、石仏、仏具などが破却されました。正穏院(242坪)や智憲院(建坪257坪)も大伽藍を擁していましたが破却され、唯一残された華蔵院は出羽三山神社の参籠所である斎館として転用された為、仏堂では無いとして免れました。現在の建物は元禄10年(1697)に再建されたもので、木造平屋建、寄棟、銅板葺、平入、正面唐破風玄関屋根、内部には書院、床の間、違い棚付の勅使の間や修験僧が祈祷を捧げた神前の間、侘び寂びを意識した茶室などが残され、祓川内で唯一現存する坊舎の遺構として貴重なもので平成17年(2005)に鶴岡市文化財に指定されています。
長屋門を簡単に説明した動画
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