新庄藩主戸沢家墓所(瑞雲院)概要: 新庄藩の藩主である歴代戸沢家墓所(2代藩主戸沢正誠のみ桂嶽寺)は瑞雲院境内に6棟の御霊屋内部に安置されています。瑞雲院は戸沢家の菩提寺で当初は大檜室清水に境内を構えていましたが元禄14年(1701)の火災により焼失し宝永元年(1704)に現在地に境内を移し再建され、戸沢家墓所も同じく現在地に移され御霊屋1号棟も再建されたと思われます。墓域は周囲を土塁で囲ことで他よりも格式を上げ、聖域として普段は人が入れなかったと思われます。
御霊屋の建物は全て宝形造り、茅葺、総欅、床は石畳、外壁は板張り素地、花頭窓、正面1間向拝付(1号棟と5号棟には向拝無し)となっていますが、大きさや意匠は若干異なり建立された時代背景が影響しています。
御霊屋内部には藩主以外にも正室や側室、子供などが一緒に祀られている事も特徴の1つで、全国的に見るとかなり特殊な御霊屋(御堂建築)といえるようです。新庄藩主戸沢家墓所は大名御霊屋建築の遺構として大変貴重な事から昭和62年(1987)に国指定史跡に指定されています。
御霊屋概要
・1号棟:初代戸沢政盛:政盛側室:定盛-1704〜1721年建築
・2号棟:3代戸沢正庸:5代戸沢正ェ:正ェ室-1742年建築
・3号棟:4代正勝:正勝室:正盛:須和子:正備:正胤室:信之助:正親室-1747年
・4号棟:6代戸沢正産:10代戸沢正令-1782年建築
・5号棟:7代戸沢正良(正良室合墓):正胤8女:正紀-1788年建築
・6号棟:8代戸沢正親:正親室:9代正胤・11代正実:正修:道之進-1798年
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-新庄市
・ 現地案内板-新庄おたまや保存会
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