大物忌神社(酒田市)概要: 宮海に鎮座する大物忌神社の詳細は不詳ですが、昔、 当地に獅子頭が突然出現し、それを大物忌神社に奉納した故事に因み宮海の地名の由来となり大物忌神社の分霊が勧請されたと伝えられています。毎年7月14日に行われる鳥海山火合せ神事(御浜出神事)は庄内地方に点在する大物忌神社に関係が深い鳥海山山頂(御本社)、御浜(鳥海山七合目:御浜神社)、西浜(吹浦口之宮のある西浜海岸)、飛鳥(小物忌神社)、宮海(当社近くの宮海海岸)の5箇所でかがり火を灯し五穀豊や豊漁、海上安全などを祈願します。拝殿は入母屋、桟瓦葺、平入、正面1間向拝付、桁行3間、 梁間2.5間、外壁は板張素地、向拝木鼻には獅子、桁に波と鯛、欄間に龍神、蝦虹梁には2躯の力士像(庄内地方の神社や寺院では向拝の蝦虹梁の上に力士像を安置させる例が良く見られます。)の精緻な彫刻が施されています。本殿は一間社流造、銅板葺(屋根に沿って覆いがある為に詳細は不詳)。明治時代以降の旧社格は村社。祭神:倉稲魂命(大物忌神は、倉稲魂命や豊受大神、大忌神、広瀬神などと同神とされる為、何らかの理由で祭神が倉稲魂命に変わったと思われます)。
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