飛鳥神社(酒田市)概要: 飛鳥神社は山形県酒田市飛鳥に鎮座している神社です。飛鳥神社の創建は宝亀5年(774)に大和国飛鳥坐神社を勧請分祀したといわれています(地名の飛鳥もここが由来という説が有力)。
付近には出羽国府と思われている城輪柵や延喜式式内社である小物忌神社などがあり比較的早くから朝廷側の影響下にあったと考えられます。
旧平田町飛鳥周辺は今で言う宿場町にあたる「駅」が設けられ、延喜式には最上川を使用した、水運の水駅として「飽海駅」として記され、駅馬10匹、船5曹が配備されていたといいます。中世以降は神仏混合状態になり、隣接する敷地には鎌倉時代に彫られたという仁王尊が祀られていて当時の名残を見る事ができます。
江戸時代に入る庄内藩主酒井家から庇護され、享保10年(1725)に行われた仁王尊躯衣替え際には4代藩主酒井忠真が金子を奉納しています。
飛鳥神社の社地や社殿の規模も大きく、入母屋妻入り、銅板葺き、平入、向拝の幅は3間あり4本の柱で支え上部は唐破風が設ええています。彫刻も細部に渡り細かく施され、特に4本の蝦虹梁にはそれぞれ力士が屋根を支えています。秋田県南部から山形県北部の社寺建築に見られる力士像の形態を継承しています。
飛鳥神社に伝わる神事として「裸まいり」や「湯立神事」が揚げられますが、特に湯立神事は1200年前から継承されていると言われ、修験神楽とも呼び神話の世界を9つの舞曲で演じられます。飛鳥湯立神楽は昭和56年(1981)に酒田市(旧平田町)指定無形民俗文化財に指定されています。祭神:八重事代主命、須佐之男命、大己貴命。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒・沿革)-飛鳥神社
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