雷電神社(鶴岡市)概要: 雷電神社は山形県鶴岡市羽黒町高寺南畑に鎮座している神社です。 雷電神社の創建は不詳ですが月山の雨告山(標高:1309m)にあったとされる雷電磐が奥之院又は本社として、当社はその遥拝所、又は里宮として信仰されてきました。雨告山は名称の通り「雨」を予告するとされる信仰の山で、雷電磐(金剛磐)に雷が落ちると決まって雨が降ったと伝えられています。古くから神仏習合し高寺山大権現と称され、伝承によると本尊の千手観音像は出羽三山を開山した蜂子皇子(崇峻天皇皇子)が酒田に流れ着いた大木から彫刻した3躯の仏像の1つとされ往時は庄内三大権現と称されました。
その後は信仰の広がりと共に社運も隆盛し境内には桁行8間、梁間8間の社殿をはじめ高寺十三坊と呼ばれた別当寺院が建ち並んでいました。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が配され、本地仏だった千手観音像は旧別当寺院で、雷電神社から離れた照光寺に移されています。
雷電神社神門は神仏習合時代の仁王門と思われる建物で入母屋、桟瓦葺、三間一戸、八脚単層門、社殿は入母屋、銅板葺、妻入、桁行4間、梁間6間、正面1間向拝付。
例祭である5月8日に奉納される「高寺八講」は平安末期から鎌倉末期から行われたと推定される寺院芸能で「法華八講」に因み羽黒山の修験僧達が八講が演じられてきましたが現在は「大小舞(延年系)」、「長刀舞(番楽系)」、「花笠舞(田楽系)」、「稚児舞(延年系)」の4番が継承されています。高寺八講は古式を伝える貴重な神事として昭和51年(1976)に山形県指定無形民俗文化財に指定されています。祭神:保食命。
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