十王堂(長井市)概要: 十王堂は山形県長井市本町2丁目に境内を構えています。十王堂の創建は不詳ですが慶長年間(1596〜1614年)に油屋善兵衛の屋敷内の祀られたと伝えられています。その後諸事情により現在地に遷座ししています。
嘉永5年(1852)の小出火事では十王堂も延焼しましたが、本尊である地蔵菩薩が1人で西の畑に避難し類焼を免れたとされ、以後、火防に御利益があるとして信仰されるようになりました。現在、本尊の地蔵菩薩は火除けだけでなく子育て地蔵として信仰され、本町南・北・ままの上三町内が主体とした子供祭りが行われ賑っているそうです。
一般的に十王信仰とは、人が死んで成仏するまでの3年間、10人の裁判官から厳しい裁判が行われるという民間信仰で、それぞれ初七日(秦広王:不動明王)、27日(初江王:釈迦如来)、37日(宋帝王:文殊菩薩)、47日(五官王:普賢菩薩)、57日(閻魔王:地蔵菩薩)、67日(変成王:弥勒菩薩)、77日(泰山王:薬師如来)、100日(平等王:観音菩薩)、1周忌(都市王:勢至菩薩)、3回忌(五道転輪王:阿弥陀如来)が対応しています。
長井市の十王堂では57日目の閻魔王の本地仏である地蔵菩薩が十王の代表として祭られるようになったと思われます。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-中央地区文化振興会・中央史談会
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