峰薬師神社(出羽三山)概要: 峰薬師神社は鶴岡市羽黒町手向字手向に鎮座している神社です。峰薬師神社の創建は寛文元年(1660)に勧請されたのが始まりとされます。
当初は峯の薬師と称し羽黒山、月山、湯殿山の峰中の拝所として信仰され、出羽三山の入峰修行の際には修験者の経読堂だったとされ修験行法の上でも重要視されました。
明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れた廃仏毀釈運動により多くの堂塔、寺院が廃される中、当社も仏式を廃し少彦名神の分霊が勧請され神社となっています。ただし、現在でも羽黒派古修験道を伝える「秋の峰入り(古儀を厳修し行われる出羽三山神社の行事、羽黒山吹越籠堂を道場として修行が行われる。
又、旧別当寺院の1つだった羽黒山荒澤寺でも行われます)」では大先達が峰薬師神社で梵天を投じて、笈の中に新たな生命を宿した後に羽黒山に峰入することが続けられ神仏混合の名残が見られます。
社殿は寄棟、銅板葺、平入、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造、板張、華美な装飾を廃したもので、元々は薬師堂として仏教色の強い建物を転用しています。昭和30年代に薬師神社から峰薬師神社に改称しています。例祭日:4月12日。
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