鶴岡市: 正善院黄金堂

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概要・歴史・観光・見所

正善院黄金堂(出羽三山)概要: 正善院黄金堂は山形県鶴岡市羽黒町手向手向に境内を構えている御堂です。正善院黄金堂の創建は詳細な記録はありませんが神亀5年(728)に聖武天皇が勅願所として建立したという伝承が伝わっています。その後、建久4年(1193)に源頼朝が平泉(岩手県平泉町)に本拠を持ち奥州全体を支配していた藤原氏を討つ為、戦勝祈願し、家臣であり建築奉行だった土肥実平に命じて堂宇の再建を行ないました。

当時は長寿寺金堂と称し、羽黒山山頂にある寂光寺金堂(現在の出羽三山神社三神合祭殿)の大金堂に対し小金堂とも呼ばれていました。歴代領主からも庇護され、堂宇の造営や改修、寺領の寄進などが行われ、元応2年(1320)には出羽国判官代栄家が修復し、文禄2年(1593)から文禄5年(1596)にかけては酒田城主甘粕備後守景継(上杉家家臣)と直江兼続(上杉家摂政)が大修復しています。

羽黒山信仰が最盛期の時は寂光寺、賀我寺、荒沢寺、龍水寺、禅定寺、福王寺、中禅寺、千勝寺、機乗寺、嘉祥寺の大寺院があったそうですが明治初頭に発令された神仏分離令で羽黒山神社から切り離されると急速に衰退し、現在では正善院の他は荒沢寺金剛樹院の3カ寺だけになりました。

正善院黄金堂は宝形造、銅板葺、桁行5間(9m)、梁間4間(7.2m)、正面1間向拝付、外壁は真壁造、板張、素地仕上げ、内部には廃仏毀釈で免れた出羽三山の仏像である、聖観世音菩薩(本尊)や金剛力士像(旧仁王門:現在の随神門に安置)、聖観音、軍荼利明王、妙見菩薩(羽黒山五重塔に安置)などが安置されています。

黄金堂の境内には仁王門(寄棟、銅板葺、三間一戸、八脚単層門、康音作の仁王門安置)や於竹大日堂(宝形造、茅葺、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付、内部には三山本地仏安置)、閻魔の石仏などが建立されています。正善院黄金堂は安土桃山時代に建てられた御堂建築の遺構として大変貴重な事から明治41年(1908)に国指定重要文化財に指定されています。

【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(日本遺産 出羽三山)
・ 現地案内板-山形県教育委員会・羽黒町教育委員会・羽黒山荒澤寺正善院

正善院黄金堂:写真

黄金堂
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