湯野浜温泉・歴史:概要 湯野浜温泉(山形県鶴岡市)の開湯は天喜年間(1053〜1058年)、浜辺で亀が湯浴びをしているところを付近の漁師が発見したのが始まりと伝えられています。傷を負った亀は毎日湯浴びをする毎に傷が癒え、不思議に思った漁師が手をつけると温かい温泉が滾々と湧き出ていたそうです。すると、亀の化身と思われる白髪の老人が漁師の夢枕に立ち湯野浜温泉を広く世間に知らせるように告げ自らは温泉の守護神となりました。早速、漁師は湯野浜温泉を開発すると湯宿は亀の湯と呼ばれるようになり多くの人達が湯治に訪れるようになりました。その後、湯野浜温泉の名声が広がり上山温泉(山形県上山市)、東山温泉(福島県会津若松市)と共に奥羽三楽郷に数えられ、湯田川温泉(山形県鶴岡市)、温海温泉(山形県鶴岡市)と共に庄内三大名湯と呼ばれるようになりました。又、海岸では古くから「瀬のし」と呼ばれる、今で言うサーフィンと似たような行事が行われていたとされ、文政4年(1821)に書かれた酒田出身の俳人の日記には一枚板に乗った少年達が波乗りを行った事が記されており、日本のサーフィン発祥の地と呼ばれています。昭和4年(1929)には鶴岡駅と湯野浜温泉を繋ぐ庄内交通・湯野浜線が開業し繁栄を極めましたが、その後衰退し昭和50年(1975)には廃止となりました。温泉街にある共同温泉は上区共同浴場、下区共同浴場の2軒で格安で利用出来る他、旧庄内交通湯野浜線の湯野浜温泉駅跡地に足湯が設けられています。
湯野浜温泉泉質: ナトリウムカルシウム−塩化物温泉・無色透明
湯野浜温泉の効能: 慢性消化器病・慢性便秘など
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