温海温泉(山形県鶴岡市)概要: 温海温泉(山形県鶴岡市)の開湯伝説は幾つかあり白鳳元年(672)、役行者が霊夢により温海嶽山頂に由豆左売神(湯田川温泉の守護神である由豆佐売神社の祭神)を勧請した際発見したとも、大同2年(807)、傷を負った鶴が温泉に入っているのを木こりが見つけたとも、嘉祥2年(849)の地殻変動で温泉が湧き出たとも、弘法大師空海による発見とも言われています。
古くから湯田川温泉、湯野浜温泉と共に庄内三名湯のひとつに数えられ、歴代領主である武藤氏や庄内藩主酒井氏などに庇護され、特に庄内藩では湯役所を設けて温泉街を整備して朝市なども発生し賑ったと言われています。4代藩主酒井忠真は合計6回湯治に訪れ磯釣りを楽しんでいます。与謝野晶子、横光利一、斎藤茂吉などの文人墨客や奥の細道行脚の際松尾芭蕉の門弟である曾良が温海温泉(あつみ温泉)に立ち寄ったそうです(松尾芭蕉は1人で越後に入ったそうです)。
昭和26年(1951)の大火で古い温泉街の町並みは失われましたが、木造の温泉旅館も多く当時の雰囲気も僅かに感じられます。共同浴場は下の湯、正面湯、里の湯の3軒あり低料金で利用できます。温海温泉の名前の由来は源泉から日本海まで距離が短く海が温泉により温かく感じたからだと言われています(昭和52年に温海駅があつみ温泉駅に改称されると"あつみ温泉"と表記されることが増えています)。
温海温泉(あつみ温泉)の泉質−ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉・源泉温度68度
温海温泉(あつみ温泉)の効能−切り傷、火傷、湿疹、皮膚病、一般症
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