修行の岩場(山寺立石寺)概要: 奥の院から行在所を経て開山堂へ至る参道から見て対岸正面には岩壁があり幾つかの小堂が建立されています。古くから修行の場とされ、案内板によると「 正面の岩に巌をかさねた岩場は、釈迦ケ峰といい、危険な岩場を通って、お釈迦さまのみもとにいたる行場で、出世や欲望のための修行者が、岩場から転落死したことも多かったと伝えられており、今では修行者以外の登山を禁じている。 みちのくの 仏の山のこごしこごし 岩秀に立ちて 汗ふきにけり 斉藤茂吉 」とあります。釈迦ケ峰山頂直下には釈迦堂(木造平屋建、切妻、鉄板葺、平入、桁行3間、梁間2間、懸造風)があり名称通り釈迦如来が安置されていると思われます。さらに下がると胎内堂(木造平屋建、切妻、鉄板葺、妻入、桁行2間、梁間2間、懸造風)がありその下にある小洞の中を入る「胎内くぐり」をしなければ辿り着けないそうです。現在は修行者のみしか行けないので詳細は不詳ですが遠望で見る限り、五大堂のように壁が無く吹き放しで眺望が開けているようです。胎内くぐりとは岩の隙間や小洞を女性の胎内と見立て、そこを通ることで様々な事が浄化され生まれ変わるといった思想で山寺立石寺でも行われていたと思われます。山寺立石寺の支院である中性院の奥の岩場の小洞内部には小祠が設けられ六観音が安置されています。ここも一般の人は参拝が禁止のようです。
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