弥陀洞(山寺立石寺)概要: 背後にある凝灰岩が風化して阿弥陀如来 の姿を形作っています。高さは約4.8mの巨大なもので、仏様の姿に見える人は幸福が訪れるという言い伝えがあります(最上部の窪みが頭でその下の左右に肩のような丸身にある形状が見られ、地上部は座禅を組んでいるようです)。又、高さが1丈6尺(約4.8m)ある事から丈六の阿弥陀との別称があります。阿弥陀様の懐には岩塔婆と呼ばれる塔婆を模った陰刻が施されています。 これは、死者の魂は山寺に還るという民間宗教、慣習の名残で岩塔婆はありませんが死者が近くの霊山に還る、棲み付く等といった信仰は恐山(青森県むつ市)や岩舟山(栃木県岩舟町)、赤城山(群馬県前橋市・桐生市・渋川市・昭和村・沼田市)、魔仁山(鳥取県鳥取市)などにも伝わっています。山寺立石寺には岩塔婆の他、後生車(石塔や木柱の上部の一部刳り貫き車輪を嵌めて回るように製作したもの)や卒塔婆なども多数存在し霊場の名残が随所に感じられます。
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