正覚寺(鶴岡市)概要: 十劫山正覚寺は山形県鶴岡市鳥居町に境内を構えている浄土宗の寺院です。正覚寺の創建は慶長13年(1608)に法誉専往が開山しました。寺宝に専心作と伝わる十王大師像は別称「正覚寺閻魔大王」ともいわれ信仰の対象にもなっています。
境内には「丁卯の大獄」で処罰(自殺)された大山庄太夫(庄内藩江戸留守居役、8代藩主酒井忠器の近習、天保の庄内藩転封撤回に尽力、幕末では公武合体に尽力するも藩政での勢力争いに破れ、自宅謹慎の後に自害したとも言われています。当時は罪人扱いだった為に墓碑は無銘のものが建立され、一族が密かに供養したそうです。)の墓や、
天明3年(1783)に津軽地方の大飢饉で数多くの難民が庄内藩領に流れ込んだ為、私財を投げ打って難民救済に命をかけた鈴木今右衛門(庄内藩中間小頭、この故事は京都の儒医者である橘南谿著の「東遊記」により広く知られるようになり明治時代の小学校の国定教科書にも記載されました)の墓があります。
正覚寺本堂正面の向拝には2体の力士像が刻み込まれて重い屋根を支えていて秋田県や山形県の社寺彫刻の特徴の一端を見ることが出来ます。山門は切妻、桟瓦葺、一間一戸、四脚門。本堂は入母屋、桟瓦葺、平入、正面1間向拝付。
庄内十三仏霊場第10番札所(札所本尊:阿弥陀如来)。山号:十劫山。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-社団法人 荘内文化財保存会・十劫山正覚寺
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