龍覚寺(鶴ヶ岡城鬼門鎮護)概要: 新山龍覚寺は山形県鶴岡市泉町に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。龍覚寺の創建は仁安元年(1166)に羽黒山の祈願所(遥拝所)として羽黒山の本地仏である正観音菩薩を勧請したのが始まりとされます。
何度か移転を繰り返し慶長17年(1612)に現在地に移され、その際新山権現が勧請された事を受け山号を新山に改めています。元和8年(1622)に酒井氏が庄内藩主になると鶴ヶ岡城を改修し城下町を建設、龍覚寺は城から見ると北東に当たる為、鬼門封じの寺院とされます。
以後、酒井氏の祈願所となり幕末まで寺領150石が安堵、寛文10年(1670)には3代藩主酒井忠義が観音堂を造営するなど庇護され寺運も隆盛しました。
現在の龍覚寺観音堂はその当寺のもので寄棟、桟瓦葺、平入、正面千鳥破風、桁行4間、正面1間軒唐破風向拝付、寺宝も多く、不動明王三尊や大日如来、勢至菩薩など多くの仏像を保持しています。
庄内三十三観音霊場第28番札所(札所本尊:聖観世音菩薩・御詠歌:よをまもる のりのしるしに あらたなる やまのこずゑに ありあけのつき)。東北三十六不動尊霊場第5番札所(札所本尊:大聖不動明王・御詠歌:空飛ふや ここ鶴岡の龍覚寺 慈眼を仰ぎ 合す両の手)。
荘内平和百八観音霊場第5番札所(札所本尊:聖観世音菩薩・御詠歌:かりてほす みのりゆたかの 世にあえり 今こそはげめ ほとけのみち)。出羽の国十三仏霊場第1番札所(札所本尊:不動明王)。宗派:真言宗豊山派。
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